鹿革のトレイ
2013-6-19
春のイベントや卸先の納品がひと段落し、ちょうど革も在庫がほとんどなくなったので、
今は秋の展示会やイベントに向けて革や材料を発注し、革が上がるまでの1ヶ月ほどの間に
これまであたためていたアイデアをようやく少しずつ形にしています。
そのひとつに、これまでにたくさん使ってきた鹿革の余りを使った小物をつくりました。
小さい革ばかりなので何に向くか考えていて、できたのがこのトレイです。
ヒントはいつも使っている拭き漆の木の器です。
両面に鹿革、中の芯材に2㎜厚の牛ヌメ革を使っているので、しっかりしています。
鍵やアクセサリー置き場に。
仕事場ではこまごましたものを入れるのに使います。
重ねて保管も。
ルームシューズを試作
2013-6-15
何か物を作ったとき、まずは自分たちで使ってみます。
使ってみて良し悪しを考察するのですが、自宅兼工房では外へ出ることが少ないから
結局それをするのに相当な歳月を費やすこともあって、正直困っています。
そんな自宅兼工房で一番活躍するもの、それはルームシューズです。
これまでずっとビルケンの世話になっていて何不自由のない履き心地ライフを送ってきましたが、
それでも憚りながらルームシューズを作りたい、いつか作ろうとも考えていました。
そんな想いに火をともしてくれたアイテム、コルクインソール。
このインソールの何処がいいのかというと、フットベット形状のうえコルク特有の
脱臭、抗菌、抗カビ、防滑性、防湿性、弾力性があり、
特製の異なる2種類のコルクを表皮と裏面に使用することにより、
強度、通気性、クッション性にも優れているのです。
まぁ、そんなこんなの試作品つくりました。
シンプルな形で3サイズ。
例の如く履き倒して様子を見て、良かったら商品化しよう、
というつぶやきでした。
(クニヨシ)
奈良へ行きました
2013-6-9
昨日は、今月からカバンや小物をお取り扱いいただくことになった、奈良「FIELD NOTE」さんを訪問しました。
6/8(土)~16(日)「ヌイトメルのプランター展」のために、
こちらで取り扱っていらっしゃるプランターのカバーを作らせていただきました。
このプランター、とても優れもので、
2重構造で内側の鉢が取り出せ、外側の鉢底に水をためておくと、
内鉢の底から垂れたコットンが水を吸い上げてくれるかたちなのです。
水が下に垂れないうえ、水やりの手間が省けるので、
吊下げプランターには最適です!
FIELD NOTEさんは建物の老朽化に伴い2007年から現在の場所へ移転されたそうで、
明るく落ち着いた雰囲気の店内にはいろんなアイテムが並べられていて、
カフェスペースからきれいに手入れされた庭が眺められ、
オーナーのご夫婦に店長さん、スタッフのみなさんの雰囲気も柔らかくとても良いお店でした。
アウトドアグッズには条件反射でときめいてしまうわたしたち。
駐車場も広く、テラスではペットを連れての食事もOKだそうです。
お店の入口にARK(アニマルレフュージ関西)さんの植物がたくさん並んでいました。
せっかくなので紅茶の缶のやつをお持ち帰り。
代金は全て寄付になるそうです。
帰りに奈良公園へ寄って、定番の鹿せんべい。
公園内でちょうど奈良フードフェスティバルというのをやっていて、
マーケットで新鮮しいたけおかもとさんのしいたけパウダー(奈良の原木だそうです)と、田原ナチュラルファームさんの野菜を買いました。
帰宅後の夕方、膳所公園でザリガニ釣り。
20匹も釣れて大満足!
ある意味新発見
2013-6-6
工房からの風「風の予感」に出席するため先週土曜日は千葉へ、日月は取引先への挨拶も兼ねて、
気になる店・場所を散策してきました。
今回の収穫はこれもありなんだという感覚。
代々木公園敷地内(都内一等地?)にあるホームレス集合住宅ブルーシートの手作りテント街で
面白い事はないものかと探索中、発見!
所有者?住人の話が聞きたいと待っていると、
裏の勝手口から芸術家っぽい初老の男性が登場、表の植物に水をやりはじめた。
僕はそれを指さし、「良いですね~」と言ってみると、
「僕は画家だからね!こういう事にも気を使っているんだよ」と一言。
日頃から多様な価値観、多様な世の中を探り、考えるのが好きな僕としては
いいね!的な出来事でした。(FBには興味なし)
今回泊めてくれたり、ガイドもつとめてくれた友人Iさんありがとね。
(クニヨシ)
タンナーさん訪問の後で考えたこと 1
2012-12-9
かなり前の話ですが、初夏に知り合いを通してご縁のあった姫路のタンナー(革の工場)さんの見学をさせていただきました。これまで他のタンナーさんにも伺ったこともありましたが、今回も色々とこちらの質問に対して説明をいただき、とても勉強になりました。
そうして、自分たちの革に対する考え方に、ひとつの区切りがつきました。
その心境について少し書きたいと思います。
(相変わらず長いので、2回に分けます。)
いつも、革の質には悩まされていました。自分たちの好きな革(タンニンなめしの革)は品質が安定しないからです。
※ なめしとは?
※ タンニンとは?
植物の中に含まれているタンニン(渋)のこと。
植物の木質部、樹皮、葉、小枝、実、根などの部位にタンニンが含まれる。
以前他ブランドの製造請負をやっていたときも、いちばん難しい作業は「裁断」で、製作で頭を悩ませることといったら革質のことでした。
前にも書きましたが、革は主に食肉の副産物で、もともとは動物の皮です。
野菜もそうですが、自然のものを画一的に生産するには自然の摂理から外れた処置を施さなければなりません。
見栄えの悪い野菜は売れずに廃棄されたり、害虫や雑草を駆除する農薬が散布されるのは旧知のこととして、種を残さない1代限りの“タネ”が一般化し、さらには除草剤で枯れないという、遺伝子を組み替えた作物の種も普及しつつあります。
科学技術力、工業製品の品質レベルの高さ、洗練された美しさは、それはそれで素晴らしいものだと思います。
ただ、どちらを好むかは単なる「嗜好の違い」と言えることですが、
紆余曲折、歳や経験を重ねるごとに、わたしは何かにつけその「きれいに揃った画一的な」美しさよりも、自然のままの不揃いなもの、自然な素材から人間の勘と技術と手仕事で仕立てられたもの、そういう温かみに、より強く惹かれるようになりました。
職人たちは、いつも“良い品質”に近づけるようにと、勘と技術を磨いてものを作るわけですが、
革の場合、革質は特に原皮の状態に左右されるうえ、気候や水質その他様々な条件が重なってできるのですから、最上の革は常に作られるわけではありません。
ですから、安定的に質の良い革を仕入れるという考え方自体が自然の法則から外れるのだと、今回ようやく実感として腑に落ちたのです。
農産物、海産物、あらゆる自然の恵み、然り。
天然のものはそもそも安定などしない。
それもまた魅力なのだということです。
次回へつづく。






















